特定技能【素形材産業】

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まだ五月半ばにも関わらず25度を超えて、30度に達する地域がありますが、皆様、体調を崩されてないですか?

今回は、特定技能【素形材産業】について、解説していきます。

まず、素形材とは何なのか?簡単に説明致しますと。

「素形材」とは、
素材を加熱や加圧などの方法で変形・加工する技術を用いて、形状や性能を有する製品を製造する産業。
これらの工法に必要な機械や装置を生産する産業でもあり、製品に熱処理などを施して特定の性能を付与する産業。

素形材産業分野とは?
外国人が活動を行う事業所が、以下に列挙された日本標準産業分類のいずれかに該当する分野が当てはまります。

・鋳型製造業(中子を含む)
・鉄素形材製造業
・非鉄金属素形材製造業
・作業工具製造業
・配管工事用附属品製造業(バルブ、コックを除く)
・金属素形材製品製造業
・金属熱処理業
・工業窯炉製造業
・弁・同附属品製造業
・鋳造装置製造業
・ 金属用金型・同部分品・附属品製造業
・非金属用金型・同部分品・附属品製造業
・その他の産業用電気機械器具製造業(車両用、船舶用を含む)
・工業用模型製造業

素形材産業の現状
現在、日本での素形材産業の就業者数は日本人・外国人を合わせて15万人です。
今現在、約3万人の人手不足が生じており、2023年には約7万人が不足すると言われています。
2017年の素形材産業の有効求人倍率は2.83倍と高く、企業側にとって人材確保が最優先課題になっている状態ではないでしょうか。
不足が生じている理由は、「ビルクリーニング業」と同様に
・人口の都市部への集中
・仕事やキャリアの多様化
・賃金の安さ、単純労働などによる定着率の低さ。
素形材産業もITやAIの導入・活用により効率化を図るとともに生産現場の改善も常に求められている分野であります。
併せて、素形材産業においても就業者の増加は不可欠で、若者、高齢者、外国人の活躍が必要になります。
上記の理由から素形材産業も外国人受け入れの策として特定技能で2020年に約4000人、2024年までに約2万1000人の受け入れを目指しています。

特定産業分野(素形材産業)において求められる人材の基準に関する事項
全職種共通の条件として、どちらかに該当しなければなりません。
・技能実習修了者
・日本語がN4レベルで、専門的なスキルや経験があること。

素形材産業分野、産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産業分野の3分野においては、製造現場で従事する業務の多くが共通していることから、技能水準及び評価方法等を統一し、「製造分野特定技能1号評価試験(仮称)」として共通の評価試験を実施する。
「製造分野特定技能1号評価試験(仮称)」は、「素形材産業分野」の業務について、
監督者の指示を理解把握し的確に業務を遂行し又は自力で業務ができる者であることを認定するものです。

試験言語:主に現地語を予定
実施主体:経済産業省が選定した民間事業者
実施方法:学科試験及び実技試験
実施回数:年1回程度、国外実施を予定
開始時期:2019年度内予定
所属機関の条件は
特定技能所属機関は、「製造業外国人材受入れ協議会(仮称)」(以下「協議会」という。)の構成員になること。
特定技能所属機関は、協議会が行う一般的な指導、、資料の要求、報告の徴収、意見の報告または現地調査などに対し、必要な協力を行うこと。

素形材産業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針

特定産業分野(素形材産業)の業務内容
業務内容は素形材産業の関連業務に付随的に従事します。
「各区分おける業務内容」
鋳造:指導者の指示を理解し、自力で溶かした金属を型に流し込み製品を製造する作業に従事
鍛造:指導者の指示を理解し、自力で金属を打撃・加圧することで強度を高めたり、目的の形状にする作業に従事
ダイカスト:指導者の指示を理解し、自力で溶融金属を金型に圧入して高い精度の鋳物を短時間で大量に生産する作業に従事
機械加工:指導者の指示を理解し、自力で旋盤、フライス盤、ボール盤等の各種工作機械や 切削工具を用いて金属材料等を加工する作業に従事
金属プレス加工:指導者の指示を理解し、自力で金型を用いて金属材料にプレス機械で荷重を加えて、曲げ、成形、絞り等を行い成形する作業に従事
工場板金:指導者の指示を理解し、自力で各種工業製品に使われる金属薄板の加工・組立てを行う作業に従事
メッキ:指導者の指示を理解し、自力で腐食防止等のため金属等の材料表面に薄い金属を被覆する作業に従事
アルミニウム陽極酸化処理:指導者の指示を理解し、自力でアルミニウムの表面を酸化させ、酸化アルミニウムの皮膜を生成させる作業に従事
仕上げ:指導者の指示を理解し、自力で手工具や工作機械により部品を加工・調整し、精度を高め、部品の仕上げ及び組立てを行う作業に従事
機械検査:指導者の指示を理解し、自力で各種測定機器等を用いて機械部品の検査を行う作業に従事
機械保全:指導者の指示を理解し、自力で工場の設備機械の故障や劣化を予防し、機械の正常な運転を維持し保全する作業に従事
塗装:指導者の指示を理解し、自力で塗料を用いて被塗装物を塗膜で覆う作業に従事
溶接:指導者の指示を理解し、自力で熱又は圧力若しくはその両者を加え部材を接合する作業に従事
また、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(鋳造の例:加工品の切削・ばり取り・検査業務、型の保守管理等)に付随的に従事することもできます。

特定技能「素形材産業」の雇用形態

・直接雇用に限る。

※参照:特定技能「素形材産業」の分野別運用方針(別紙3)

※参照:特定技能「素形材産業」分野別運用要領

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